憂国爺のひとり言

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バンコクから昆明へ

 急遽、中国に行かなければならなくなり、バンコクのバスターミナルでビエンチャンまでの国際バスに乗り、3泊四日の旅に出ました。

全走行距離一千数百キロ、すべて車中泊です。このルートは、若干危険を伴い、且つ、かなりきつい旅行となります。

夕方、バンコクを発ち、朝方、タイ東北部の町ノンカイを経由してビエンチャンに至るまでのVIPバスは椅子の配列もゆったりしていて快適です。

 車内では軽い食事とペットボトルが配られリラックスできます。座席は左右2席づつの2列で、リクライニング、フットレス ト付のゆったり寛げるサイズです。旅客機のビジネスクラスのシートとほぼ同じ程度ですね。

途中、休憩所に立ち寄ると夜食が準備されていますが、これも多くの場合、料金に含まれています。

タイでは、各路線を複数のバス会社が運行していますが、バスのグレイドにより値段もサービスも異なります。

 今回の旅行では、横の席は日本に興味を持っている若い女性で、話も弾み楽しい時を過ごす事が出来ました。予定通り翌朝、タイ東北部、ラオスへの入り口ノーンカーイ県に到着。此処でラオスとタイの間を流れるメコン川に架かる第一友好橋を渡る国際バスに乗り換えます。

ノーンカーイとビエンチャン間で出入国手続きを行いますが、タイでの出国手続き、ラオスでの入国手続きに要する時間は日によって其の都度大きく異なります

ちなみに、この橋は日本の援助で敷設されたもので、その後、返礼として、ラオス入国の際、イミグレイションで日本人は2週間の観光ビザを発行して貰えるようになりました。

 

 ビエンチャンに着くと、昆明行きのバスに乗るまで若干時間があるので、取り敢えず腹ごしらえです。楽しみにしていた生ハムとサラダを挟んだフランスパンを食べましたが、ご存じのようにラオスはフランスの統治下にあったこともあり、とても美味しく頂きました。

シャワーもしたいし横にもなりたいのですが、気合を入れて、昆明行のバスが待つ北ターミナルに移動です。

バスターミナルには、既に昆明行きの高速VIPバスが待機していました。

早々に切符を買ってバスに乗り込見ます。此処からが本番全く異なった世界に入ります。乗客の大半は中国人、一部ラオス人とタイ人、日本人は私一人です。

大型バスの車内は二段ベットが3列びっしりと配置されていてすれ違うのも大変です。

ベットは、幅は人の肩幅チョイ、長さは1.8mチョイといったところです。

当然、自由に身動きは取れないし、毛布、枕が配られていますが、使い回しで、慣れてはいるもののしんどいです。

このバスで土埃の中2泊3日過ごします。

 車内禁煙の看板は張ってあるものの愛煙家が多いし、皆さん、無視。

バスは、定員一杯になるまで出発を見合わせます。

多少、出発が遅れても、スピードを上げて遅れを取り戻すので運転は結構荒いです。

 度々ニュースで中国で起きているバスの悲惨な事故が報道されていますが、さもありなんと言ったところです。もし、このバスが事故にあったら、簡単には逃げ出せないだろうなと不安が頭を過ります。何せ、びっしりベッドで埋まってるし、通路は散らかり放題ですから。

途中トイレタイムを取りますが、車を止めやすくて、平地のある所がトイレです。

女性もそれぞれ藪の中へと消えて行きます。

夜も更けたころ、世界遺産に登録されたルアンパバーンに到着。

行きつけのレストランで夜食です。

2時間ほど休憩するので、ビールを飲む人もいます。私は我慢、トイレの事を考えるととても飲めません。

通常、このルートを使う時は、あまり食べない、飲まないようにしています。

 暫くして、ラオスから中国への玄関口ボーテンに向かいます。

夜も更け、既にあたりは何も見えません、寝ることにしました。

熟睡は出来ないのですが、後のことを考えると、ここで寝ておかなければならないからです。

ボーテンに早朝到着、此処で暫し待たされます。

荷物の検査に時間が掛かるので待つしかありません。

此の近くにカジノがあり、前回知り合った中国人も此処で遊んだとか話してました。

ぼんやり外を眺めて休憩していると、突如事件が。

詳しい経緯は分からないのですが、入管で一人の若者が急に逃げ出し、イミグレイションの係官が追い掛けて取り押さえたのですが、其の激しいこと。

結局彼はバスには戻ってこられず、彼の荷物を置いて出発。

中国側の入り口、モンラーヘ向かいます。

入管での手続きを経て中国に入国です。

ラオスでは野外で一人一人思い思いの場所で用をたしていましたが、中国では一応トイレを使うことになるのですが、あまりの汚さで入る気にもなりません。

結局、ここでも野外で…

サア、ここからが勝負。

丸一日、最少の食事で乗り切って来ました。

モンラーからは中国でも有数の観光地シーサンパンナを経て昆明を目指します。

此処からは、夜もゆっくり休めないのですが、。

少なくとも2度は検門で起こされます。

パスポートの提示を求められ徹底した荷物検査をされます。

外国人であっても同じです。

突然、一人が不審と思われ、事務所に連行されましたが、戻ってきませんでした。このルートは麻薬の運搬の一つだからそうです。ゴールデントライアングルもさほど遠くないので,納得と言ったところです。

二度目の検査も終わり、的地昆明に向かいます。

夜明けと共に昆明にやっと到着しました。

お疲れさまでしたと自分に言い聞かせて、大きなため息 一つ………

 

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